インテントセールスを活用したアメリカ市場向けBtoBマーケティング戦略
インテントセールスは、ウェブサイト訪問者の企業属性データや流入元、閲覧ページ、サイト内での行動といった“シグナル”を分析し、それを営業活動に活用するB2Bマーケティング手法です。従来の展示会やセールス担当個人のコネクションに頼った営業スタイルとは異なり、インテントセールスを導入することで広範囲かつ高精度なアプローチが可能となり、新規顧客獲得の手法としてこの数年で急速に注目を集めています。
B2Bマーケティングにおけるインテントセールスへの需要の高まり
近年はB2Bバイヤーの年齢層が若年化し、コミュニケーションの自動化やデジタル化が一層進んでいます。さらに、現代ではバイヤージャーニーの約70%がオンラインリサーチで完結するため、B2B企業であってもオンラインプレゼンスが低いことは致命的な弱点となります。
加えて、バイヤーは問い合わせを行う時点ですでにある程度ベンダーの選定を進めているケースが多いため、リードを獲得できれば成約率は高いものの、反面、そのリードを獲得するハードルが非常に高くなっているのが現状です。こうした状況の中で、問い合わせには至らなかった潜在顧客候補にも能動的にアプローチできる仕組みとして、インテントセールスの重要性が急速に高まっています。
海外でのインテントセールス最新事情
では、海外ではインテントセールスがどの程度浸透し、実際どのように活用されているのでしょうか?以下のリサーチデータからその実情が見えてきます。
- B2Bチームの70%が、デジタルマーケティングにインテントデータを活用している
- B2Bマーケティング担当者の48%が、顧客が自社製品をどのように使用しているかを理解するためにインテントデータを利用している
- B2Bマーケターの82%が、リードジェネレーション戦略においてインテントデータを6ヶ月以上使用している
- B2Bマーケティング担当者の93%が、インテントデータを活用することでコンバージョン率が向上したと回答
- B2Bマーケターの54%が、インテントデータへの予算が増加すると回答
- B2Bマーケターの53%が、インテントデータの主な活用目的は営業とマーケティングの連携であると述べている
- 大企業の99%が、すでに何らかの形でバイヤーインテントデータを活用しており、そのうち50%のブランドが予算の半分以上をインテントデータに費やし、70%が来年さらに投資を増やす予定であると回答
(参照:59 intent data statistics you need to know in 2024)
これらの調査結果から、海外ではすでにインテントセールスがB2Bマーケティングおよび営業戦略の中核を成しつつあることは明確ですね。
インテントセールスの実施方法と代表的なツール
インテントセールスの重要性が理解できたところで、では具体的にどのように実践すればよいのでしょうか?まずは、自社のウェブサイトを訪問したユーザー情報を特定・識別するためのソフトウェアを導入する必要があります。アメリカで代表的なプロバイダーの一例として、以下のような3社が挙げられます。
♦ZoomInfo
ZoomInfoはB2Bの営業・マーケティング向けに特化したデータプラットフォームで、企業情報やコンタクト先、意思決定者のデータを提供。リードジェネレーション、アカウントベースドマーケティング(ABM)、ターゲティングを強みとしています。
メリット
- 大規模かつ詳細なデータベース(企業・キーパーソンの詳細情報など)
- データの正確性が高く、定期的に更新されている
- SalesforceやHubSpotなどの主要なCRMツールと統合可能
- インテントデータ機能で購入意欲の高いリードを特定できる
デメリット
- 利用コストが高い(中小企業には負担が大きい)。
- 一部、特定地域のデータが不足している場合がある
- 情報の過去データが取得できないケースもある
利用費
年間約15,000ドルから(プランやユーザー数によって異なる)。
♦Apollo
Apolloはリードの検索、コンタクト先データベース、リードの管理と自動化を統合したツールで、特にスタートアップや中小企業に人気のツール。リード獲得から営業メールの送信までを一元管理することができます。
メリット
- ZoomInfoよりもコストが低く、スタートアップや中小企業向き
- CRMとの連携やメール送信の自動化機能
- ターゲットを絞り込むフィルター機能が豊富で、精度の高いリードリストを作成できる
デメリット
- データベースの規模がZoomInfoに比べて小さい
- データの正確さにおいて地域や業界によってばらつきがある
- 無料プランや安価なプランでは機能が制限される
利用費
無料プランから、月額59ドル、99ドル、149ドルのプランまで(利用機能やユーザー数により異なる)。年間割引あり。
♦UpLead
UpLeadはリードジェネレーションに特化したツールで、企業や担当者の連絡先情報を提供。高精度なB2Bリードデータベースを使い、必要なリード情報を迅速に取得できることが特徴です。
メリット
- データの正確性が高く、Eメールアドレスの検証機能が付属
- シンプルで使いやすいインターフェース
- 必要なリード情報だけをダウンロード可
- 比較的リーズナブルな価格設定
デメリット
- 他のツールに比べてデータベース規模が小さい
- CRMやマーケティングツールとの連携機能が限られている
- 機能面での柔軟性が低く、大企業向きではない
利用費
月額99ドルまたは199ドルのプラン。無料トライアルあり。
これらのインテントマーケティングツールを活用して収集した”インテントデータ”を基に、営業活動を展開していきます。具体的には、Eメール、電話、LinkedInなどを通じて顧客候補にコンタクトを図りますが、その際、ただの挨拶メールにとどめるのではなく、訪問者が閲覧したページや関心を示した商品・サービスの情報を反映させることが重要です。さらに、相手企業の業界や特性を考慮したパーソナライズされた文面やトークを用意することで、アプローチの成功率を高めることができます。
また、これらのツールにはメール送信の自動化機能が備わっている場合もあり、個別対応のリソースが限られている企業は、こうしたオートメーション機能を活用することで効率的に営業活動を進められるでしょう。
インテントデータを使ってセールスとマーケティングの連携を
インテントマーケティングツールで収集したデータは直接的な営業活動だけでなく、デジタルマーケティングにも活用することが重要です。例えば、強い購買シグナルがあるにもかかわらずリード獲得につながっていない商品ページは、何かが不足している可能性が高く、コンテンツの改善に役立てることができます。また、特定の業界からの訪問が多い場合には、その業界に特化したブログ記事を作成したり、リスティング広告のターゲット設定に反映させたりすることが効果的です。さらに、既存の顧客リストを絞り込んで、業界ごとにカスタマイズしたDMを配信することも可能です。
このように、インテントデータを活用することで、どのコンテンツがパフォーマンスが高いのか、どの業界がリード獲得につながりやすいのかといった傾向を明確に把握できます。その結果、的外れなターゲティングを回避し、よりセールス視点に近いマーケティングを実現することができます。セールス部門とマーケティング部門の連携に課題を抱えるB2B企業は非常に多いですが、インテントデータの共有を通じてお互いに協力体制を築きやすくなるという大きなメリットがあります。
北米向けインテントセールス支援サービスについて
COOQIEではインテントセールス支援をはじめ、北米市場でビジネスを展開する日系企業様向けに、B2B専用のマーケティングサービスを提供しています。SEO対策、コンテンツマーケティング、リスティング広告、ウェブサイト制作など個別施策のサポートから、必要なデジタルマーケティング施策を組み合わせたパッケージプランもご用意しております。
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